ペインクリニック診療について
ペインクリニックとは、各種の痛み治療を行う診療科であり、麻酔科から派生した診療部門です。特に受診者の多い疾患(病)は、帯状疱疹関連痛、腰下肢痛(腰痛、坐骨神経痛)、頚肩上肢痛(頚椎症、肩こり、上肢痺れ)ですが頭痛(緊張型、片頭痛など)、三叉神経痛、糖尿病性神経障害、遷延性術後痛などありとあらゆる痛みを診療を行います。
急性痛(侵害受容性疼痛)であれば一般的な鎮痛薬(ロキソニン、ボルタレンなどの非ステロイド性抗炎症薬)で対処できることが多いですが、痛みが慢性化(慢性痛)すると、そうはいきません。慢性痛の原因の一つに神経性(神経障害性)の痛みがあり、この場合神経の興奮を抑えるような薬が必要になります。最大の武器は神経ブロック治療であり、薬物治療が無効な場合にも有効であることが少なくありません。神経ブロック治療は、痛みの原因となっている部位に直接薬(局所麻酔薬)を投与する手技で、内服薬に比べ、全身に与える影響は少なく、その分副作用を減らせることができるといえます。